2014年2月11日、新華網は記事「瀋陽市で第2次世界大戦期日本“神風特攻隊”のプロパガンダ映画フィルムを発見」を掲載した。
瀋陽市の民間コレクター、●洪閣(ジャン・ホングー、●は擔の右)氏は10日、所蔵していた神風特攻隊のプロパガンダ映画のフィルムを公開した。吉林省長春市で購入したもので、以前は長春映画制作厰が所蔵していたものと言われている。
設備がなく上映はできないというが、フィルムを透かしてみると「神風」という文字、飛行機の飛行・着陸が描かれていることがはっきり分かる。時代的に見て日本の神風特攻隊のプロパガンダ映画であることは間違いないという。
記事は特攻隊の自殺式攻撃の悪名は有名だが、日本で特攻隊員の遺書をユネスコ世界記憶遺産への申請を目指す動きがあると紹介した。また遼寧社会科学院の呂超(ルー・チャオ)研究員の、このフィルムは貴重な史料。日本がどのように神風特攻隊を美化しようとも、ファシズム戦争の手先となった事実は変わらないとのコメントを掲載した。
記事にはフィルムが収納されていた缶の写真が掲載されている。日本語が書かれているが風化して読めなくなっていると紹介しているが、写真を見ると「ライオン」という文字がはっきり見える。戦前、戦中にショートフィルムを販売していたライオン社の玩具映画と思われる。
もっともこのフィルムが神風特攻隊のプロパガンダ映画という指摘は誤解の可能性が高そうだ。フィルムにはタイトルと思われる「我等の神風」という文字、機体に「神風」と書かれた飛行機のイラストがある。
しかし神風特攻隊の機体に神風との文字が書かれていたという話はない。また戦争末期に神風特攻隊の映画が作られ中国にまで運ばれた可能性も低い。状況から考えると、1937年に日本・ロンドン連絡飛行を成功させた神風号関連の記録映画である可能性が高そうだ。
http://topics.jp.msn.com/world/china/article.aspx?articleid=3301343
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