韓国海軍の哨戒機 P-3C
中韓国防次官級戦略対話で、韓国側は中国が設定した防空識別圏の変更を求めたが中国側に拒否された。韓国のメディアや政界には、6月の中韓首脳会談を機に高まった両国の友好ムードから一転、中国への警戒心や不満が広まりつつある。
韓国側は今回、中国側から「配慮ある言質」(韓国外交筋)を引き出す狙いだった。しかし、防空圏の変更どころか問題を協議する機関の設置など、提案は中国に一蹴された形だ。
28日の会見で、記者団から今後の対中国戦略について問われた国防省報道官は、「後ほど検討する」などと繰り返し、国民やメディアを納得させる対中戦略がないことを露呈。韓国政府の対中“弱腰”への批判や、中国警戒論などが強まることは必至だ。
日本同様に米国と同盟関係にありながら習近平政権との蜜月ぶりを強調し、「均衡外交」による安定を政権の成果としてきた朴槿恵(パク・クネ)政権には、強硬姿勢を取りにくいのが実情だ。
米国が中国の防空圏内に戦略爆撃機を飛行させたことを明らかにすると、韓国も海軍の哨戒機を飛ばしたことを公表。中国牽制(けんせい)で足並みをそろえていることをアピールしたが、韓国政府には中国の出方に困惑が広がっている。
韓国外務省報道官は28日の会見で、「(防空圏という)特定懸案をもって全体を評価するより、さらに(外交成果)全体をみたほうがよい」と述べ、当面、中国に強硬な外交姿勢は取らない考えを示した。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131128/kor13112822340006-n1.htm
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